『レコード芸術』11月号にて、沼野雄司さんが戸田邦雄著『外交官の耳、作曲家の眼』をとりあげてくださいました。
ある豊かな階層に属している人ならではのおおらかな知性と教養が感じられる文章波瀾万丈の人生の面白さはもちろんだが、当然ながら音楽をめぐる論考こそが、この書物の格をなしている(自作解説が少ないのが、やや残念)。とりわけ十二音音楽をめぐる数々の文章は、貴重な歴史的資料といってよい。
などなど、ていねいに読みこんだうえで、たいへん高く評価してくださっています。
おそらくは膨大に存在する原稿から、バランスよく文章を選び配置した、北爪道夫ほかの関係者の労にも感じいった次第。
と裏方にも心配りしてくださって、ありがたいかぎりです。
[木村]