『音楽の友』に『古楽でめぐるヨーロッパの古都』の書評掲載

『音楽の友』10月号に渡邊温子著『古楽でめぐるヨーロッパの古都』の書評が掲載されました。評者は音楽学者の那須田務さん。「古楽のメッカへ──、チェンバリスト、「巡礼」の旅」と題して、

作曲家に縁の土地を案内するガイド本や寄稿エッセイ、都市別に論じた音楽史の本はこれまでにもあったが、本書がユニークなのは、これらすべての要素を兼ね備えると同時に、音楽を18世紀以前のいわゆる古楽に限定している点だ。

文体は平易で親しみやすく、音楽の専門用語を丁寧に説明するなど、初心者への配慮もなされているが、都市に関する記述は詳細かつ学問的。[略]同書を手に旅に出るもいいし、これから古楽に親しもうという人から古楽通まで、幅広い読者層とニーズに応えてくれるに違いない。

と高く評価してくださいました。ご自身も古楽を専門領域に、一般の音楽愛好家にもわかりやすい本を出している那須田さんならではの視点からの書評、たいへんうれしく読みました。