〈叢書ビブリオムジカ〉

教養としてのバッハ
生涯・時代・音楽を学ぶ14講

定価:本体2200円[税別]送料:国内無料

  • A5判・並製 | 208頁
  • 発売日 : 2012年4月25日
  • ISBN 978-4-903951-53-9 C1073
  • ジャンル : 作曲家/音楽史
  • 装丁:折田 烈(餅屋デザイン) カバー装画:柴田純与

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いま、あらためてバッハに出会う。

これから学びたいあなたのために
音楽学・歴史学・宗教学・音響学・楽器学・言語学の専門家がわかりやすく解説。
21世紀のバッハ学はここから始まる!

「バッハの音楽は、学びの段階に応じて発見の喜びを与えてくれる、報いの多い対象である」(礒山雅)
バッハ時代のドイツは?
当時話されていたドイツ語は?
ルターがバッハに残した遺産とは?
バッハはどんな楽器・奏法・音響・音律を想定して作曲したのか?
19世紀にバッハ復興が起こったわけは?
ルター派のバッハがなぜカトリックのミサ曲を書いたのか?──
バッハ研究の第一人者・礒山雅をはじめ9人の著者による14の講義が、バッハという類なき知の水脈へ誘う。

プロフィール

  • 礒山雅(いそやま・ただし)
    1946年、東京都に生まれる。長野県に育ち、松本深志高校を卒業。その後、東京大学文学部および同大学院修士・博士課程で美学芸術学を学ぶ。1982〜84年、ミュンヘン大学へ留学。
    国立音楽大学教授、同音楽研究所所長、同招聘教授、大阪音楽大学客員教授などを務める。日本音楽学会会長、サントリー芸術財団理事などを歴任。毎日新聞に長年にわたり音楽批評を執筆。
    1990年から、いずみホール(現・住友生命いずみホール)音楽ディレクターを務める。2011年には大阪市市民表彰を受ける。
    2018年2月22日、逝去。
    没後、論文「J.S.バッハの《ヨハネ受難曲》──その前提、環境、変遷とメッセージ」で博士号を授与される(国際基督教大学)。また同じく没後に、第31回(2018年度)ミュージック・ペンクラブ音楽賞(研究・評論部門)を受賞。
    著書に、『バッハ=魂のエヴァンゲリスト』(東京書籍/講談社学術文庫、第1回辻荘一賞)、『モーツァルトあるいは翼を得た時間』(東京書籍/講談社学術文庫)、『バロック音楽』(NHKブックス/ちくま学芸文庫)、『J.S.バッハ』(講談社現代新書)、『マタイ受難曲』(東京書籍/ちくま学芸文庫、第9回京都音楽賞研究評論部門賞)、『バッハ事典』(共編著、東京書籍)、CDブック『バッハ/カンタータの森を歩む』1〜3(東京書籍)、『教養としてのバッハ』(共編著、アルテスパブリッシング)、『ヨハネ受難曲』(筑摩書房)、訳書にトン・コープマンほか『バッハ=カンタータの世界』I〜III(監訳、東京書籍)、ニール・ザスロウ『モーツァルトのシンフォニー』(共訳、東京書籍)、クリストフ・ヴォルフ『バッハ ロ短調ミサ曲』(春秋社)、同『モーツァルト最後の四年』(春秋社)他多数がある。

  • 久保田慶一(くぼた・けいいち)
    東京藝術大学大学院修士課程を修了。フライブルク大学、ハンブルク大学、ベルリン自由大学に留学。東京学芸大学教授、国立音楽大学教授、同音楽研究所長、同副学長を経て、現在、東京経済大学客員教授、放送大学講師。音楽学博士(東京藝術大学大学院)。専門は西洋音楽史および音楽理論。

  • 佐藤真一(さとう・しんいち)
    国立音楽大学教授

  • 加藤一郎(かとう・いちろう)
    国立音楽大学准教授

  • 末松淑美(すえまつ・よしみ)
    国立音楽大学准教授

  • 中溝一恵(なかみぞ・かずえ)
    国立音楽大学専任講師、同大学楽器学資料館副館長

  • 宮谷尚実(みやたに・なおみ)
    国立音楽大学准教授

  • 森 太郎(もり・たろう)
    国立音楽大学准教授

  • 吉成 順(よしなり・じゅん)
    国立音楽大学教授。博士(コミュニケーション学)。音楽社会史、とくに近・現代の演奏会制度や音楽ジャーナリズム、管弦楽および管弦楽作品の歴史などに関心をもつ。著書『知って得するエディション講座』(音楽之友社)、共著『モーツァルト事典』(東京書籍)、『教養としてのバッハ』(アルテスパブリッシング)、監修書「『正しい』聴き方」シリーズ(青春文庫)など。

CONTENTS

はじめに(礒山 雅)
第1講 バッハの生涯──バッハ研究をめぐる諸問題(礒山 雅)
第2講 バッハ時代のザクセン選帝侯国──17世紀末から18世紀前半のドイツ(佐藤真一)
第3講 ルターとコラール──その神学とことば(宮谷尚実)
第4講 バッハと神(礒山 雅)
第5講 バッハのクラヴィーア音楽──演奏者の立場から(加藤一郎)
第6講 音響学からみたバッハの時代(森 太郎)
第7講 バッハ時代の楽器(中溝一恵)
第8講 バッハと流行(礒山 雅)
第9講 バッハの家庭、生活、教育(久保田慶一)
第10講 18世紀ドイツの言語と文化(末松淑美)
第11講 バッハの音楽頭脳(礒山 雅)
第12講 父ゼバスティアンと次男エマーヌエル(久保田慶一)
第13講 19世紀におけるバッハ(吉成 順)
第14講 ロ短調ミサ曲──宗派の対立を超えて(礒山 雅)
おわりに(佐藤真一)