証言! 日本のロック70’s
ニュー・ロック/ハード・ロック/プログレッシヴ・ロック編

定価:本体2000円[税別]送料:国内無料

  • 四六判・並製 | 296頁
  • 発売日 : 2009年4月10日
  • ISBN 978-4-903951-15-7 C0073
  • ジャンル : 日本のロック
  • 装丁・本文デザイン:yamasin(g)

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評論家には任せておけない! ミュージシャンが語る70年代日本ロック・シーンの真実
土屋昌巳、山本恭二、岡井大二、PANTA、難波弘之、ダディ竹千代が登場!

“おそるべき現場からの報告書”(あとがきより)──本書は、70年代日本のロック・シーン黎明期に当事者として活躍していたトップ・ミュージシャンたちが、「評論家にはまかせていられない!」とばかりに集まり、日本におけるロックの意義や真価を語り合ったトークセッションの記録です。ほかでは聞くことのできない貴重なロック談議が満載!

●ゲスト:
土屋昌巳(元「すみれSeptember Love」の一風堂、現在はVitamin-Q)
山本恭司(ハード・ロック界きってのギター・ヒーロー)
岡井大二(日本プログレ界の雄・四人囃子のドラマー)

ホスト:
PANTA(衝撃のデビューを飾った頭脳警察以来、第一線を走り続ける先駆者)
難波弘之(日本を代表するキーボード奏者。Sense of Wonder、野獣王国、山下達郎バンドなど)
ダディ竹千代(カルメン・マキ&OZに多くの歌詞を提供し、東京おとぼけCatsで活躍)
井上貴子(司会・大東文化大学教授)

プロフィール

  • 難波弘之(なんばひろゆき)
    1953年東京都生まれ。キーボード奏者、作編曲家、SF作家、東京音楽大学准教授。76年に金子マリ&バックスバニーでレコード・デビュー。79年、著名なSF作品を題材とした楽曲を集めた1stソロ・アルバム『センス・オブ・ワンダー』を発表。’81年にはSense Of Wonderを結成し、自己のアルバム制作と演奏活動を続けると共に、山下達郎をはじめとする様々なジャンルのミュージシャンのレコーディングやステージに参加。作編曲家としてアーティストへの楽曲提供、TV、アニメ、CM、ゲーム、映画などの音楽を制作。また「ベストサウンド」「イカ天」「タモリの音楽は世界だ」などTV番組にレギュラー出演、FM番組のパーソナリティなどもつとめた。現在もSense Of Wonderのほか、野獣王国、ExhiVision、ヌーヴォ・イミグラート、ネルソン・スーパー・プロジェクト、A.P.J.などで活動中。

  • 井上貴子(いのうえたかこ)
    1957年岐阜市生まれ。東京藝術大学音楽学部に在籍中はロック・バンドの活動にあけくれ、ダディ竹千代と東京おとぼけキャッツに在籍したこともある。卒業後4年間インドのデリー大学に留学し、声楽を修める、帰国後はインド音楽声楽家として国内外で演奏活動も行なう。現在は大東文化大学国際関係学部教授として、インドの歴史と芸能を講じる。2005年、東京大学より博士号(学術)授与。主な著書には『ビートルズと旅するインド、芸能と神秘の世界』(2007,柘植書房新社)、共著に『ヴィジュアル系の時代◯ロック、化粧、ジェンダー』(2003)、『日本でロックが熱かったころ』(2009,以上青弓社)などがある。音楽雑誌への寄稿やライナーノート執筆も多数。

CONTENTS

はじめに   井上貴子
パート1 体験的日本ロック論
 日本ロック史の再構築へ
 ロックをリードした50年代生まれ
 憧れのエルヴィス 
 GSからサイケデリックへ
 コカコーラ並みの衝撃
 変質したエルヴィス
 物真似を怖がるな
 代表曲を聴く
 ロックのプロテストと歌詞
 フォークvsロック
 許せるフォークと許せないフォーク
 日本のミュージシャンはおぼっちゃん?
 ロック地域格差論
 ライヴハウスとインディーズ
 オヤジを怒らせてみろ!
 「ヤザワ」「サザン」というジャンル
 ミュージシャンと音楽ビジネス
 ロックは俺たちとともに滅びる……?

パート2 ニュー・ロックの夜明け
 GSは作られたブームだったのか?
 八方破れのカップス
 ニュー・ロックへの架け橋
 モップスとLSDパーティ!?
 GSへのニュー・ロックの影響
 ヴァニラ・ファッジの衝撃
 「正座して聴いてください」
 サイケデリックは文化である
 音楽批評家よ、言葉に命をかけろ!
 日本人としての音のアイデンティティ
 宇宙的レベルのかっこよさ
 責任のとれる歌詞
 カルメン・マキも英語派だった?
 日本のミュージシャンは海外で成功できるか?
 美しい日本語、新しい日本語
 テレビvsロック
 ニュー・ロックとは何だったのか?

パート3 ハード・ロックは死なず!
 バウワウ、デビューする
 あなたはツェッペリン派? パープル派?
 ハード・ロックの基本
 三大ギタリスト比較
 レスポールか? ストラトか?
 ヤマハは偉大だった
 グレコ、神田商会、星野楽器
 周辺機器を追求する
 ギター・テクニック講座
 いきなりヴォーカル・デビュー
 PANTA、ハード・ロックへの試行
 ロックのリフに日本語は乗るのか?
 リフ・ミュージックとしてのロック
 サウンドとしての英語詞
 バンドにキーボードがいない時代
 沖縄とロック
 ハード・ロックは死なず!

パート4 プログレの技術と精神
 岡井大二の原点
 PANTA推薦=ピンク・フロイドとカルメン
 難波弘之推薦=PFM
 ダディ竹千代推薦=キング・クリムゾン
 キーボードの可能性
 ドラム・サウンドの録り方
 シンプルな素材を複雑に見せる
 変拍子のグルーヴ感
 すべては『サージェント・ペパーズ』から
 四人囃子と成毛滋
 プログレで売れたのは?
 “お祈り系”の系譜
 “音バカ”集団、四人囃子
 「ここにこの音が欲しい」
 ヨーロッパは基本プログレ
 プログレはすでに滅びている?
 テクノ、パンクとプログレ
 プログレという用語の悲劇
あとがき   難波弘之
日本ロック史年表1952~1984[作成:井上貴子]